アンティークショップ「家貨屋(kakaya)」つくば店(つくば市吉瀬1247)が4月4日、オープンした。アンティーク雑貨を取り扱い、クラフト作品の委託販売も行う。
同店はインターネットでの販売や、イベント出店を中心に営業していたが、古河市で2019(平成31)年4月から実店舗を営業し、つくばに本店を移転した。家貨屋という屋号には「家具・雑貨・マーケット」という意味が込められている。古い物、家で楽しめるようなインテリア雑貨、食器、洋服などからビンテージのキャンプ用品まで、取り扱う範囲はさまざま。日本国内だけでなく、フランス、イギリス、ベルギーなどを巡り買い付け仕入れをしており、「特につくば近辺では手に入らないような物を扱えれば」と店員の飯島丸子さん。飯島さんは生まれも育ちもつくば市。「いつかつくばでお店を持てればと思っていた」という。
オープン前日につくば市からは自粛要請が出された。「そんな中でも、花や焼き菓子を買いに来てくれて涙が溢(あふ)れそうだった。心配してくれたり、開店祝いにとお花とお酒もいただいたりした」とオープン日の様子を振り返る。「今は単純に頑張ってください、頑張りましょうと声を掛け合えることがうれしい」とも。「今が踏ん張りどころ。今までできなかった細かな部分を見たり、整理したりして補っていく充電期間とも捉えている。とにかく後ろ向きにならないようにしたい」と話す。新型コロナウイルス対策として「幸いにも店は森の中にあり、3面が窓になっていて換気しやすい。1度に1組と限定したり、ネット販売に力を入れたりしている」と言う。
同店は店舗での営業だけでなく、毎年「フェルム・ド・フェス」などの根強いファンをつかむイベントを開催している。現在、4月、5月のイベントや定期開催している「渋谷蚤(のみ)の市」といったイベントを中止と判断。「イベント中止ばかりで次はいつになるのかという状況だと暗い気持ちになり、盛り上がっていかない」という思いから、イベント出店者を中心にネットでの商品販売を補助する準備をしているという。「まだまだ準備中だが、自宅にいながらマーケット気分を味わえるといい」と意気込む。