つくば市北条で5月10日、町内の掲示板に掲示する「北条街かど新聞」の発行が始まった。北条地区内の被災状況や支援情報などを共有することがねらい。市役所など必要各所にも配布している。
発行は「北条街づくり振興会」。同会は、歴史と伝統を生かしながら、まちおこし活動に積極的に取り組んできたグループで、住民以外にも筑波大の学生など常時30人の会員が活動している。
編集責任者の宮本孝さんは「従来から、人と人とのつながりがあったから、竜巻被災後迅速に立ち上げることができた」と振り返る。「山間の民家や通り、暮らす人々、町を従来から知っているメンバーが取材することで、必要な支援物資など細かなニーズを聞き取ることができる」とも。
同会では、各エリア担当のメンバーを決め、日々各家庭を訪問し情報伝達とニーズの把握を行っている。エリアごとに発表し必要な情報を把握し合い新聞を作っている。同時に行政やボランティアに必要なニーズ伝え、問題を解決へと導く役割も果たす。状況によってはメンバー自ら支援物資を高齢者に届けることもあるという。
宮本さんは「今後も細かな需要を拾い上げ行政やボランティア団体など関係先につないでいきたい。大したことはできないが、地元住民だからこそできることを筑波大の学生さんにも参加してもらいながら地道に続けていきたい」と話す。
今後も1日1回のペースで発行していく。緊急の情報などは随時発行することも。