つくばの「茶の木村園」(つくば市春日)が、石巻の水産加工会社「木の屋石巻水産」(宮城県石巻市)の缶詰め販売を始め、話題を集めている。大震災以前に水揚げされた海の幸の詰まった缶詰めで、種類はサバ、カレイ、サンマ、イワシなど。
同缶詰は、震災当時、石巻市の倉庫に保管されていたため、ラベルがはがれるなどの損傷があり本来なら商品として店頭に並ばない物。食品生産者の団体である「生産者直売のれん会」が十数万個の缶詰めを仕入れ、取引のある店舗に呼び掛け、被災地支援の一環として販売することになった。
震災後の食料確保が困難な時期に人々の食を支えた缶詰めであること、今後復興資金の糧になることから、その名も「希望の缶詰め」。
同店の木村浩由さんは「被災した地域の津波により変わり果てた風景を写真を通して紹介され、当店としても微力ながらお手伝いができればとの思いから、お茶屋ではあるが販売協力したいと思った」と振り返る。「へこみやさびの付いた缶詰は敬遠されるかと思ったが、たくさんの人が支援の気持ちから購入してくださっている。今後も被災地の復興を願って販売協力をしていきたい。『希望のかつおぶし』の販売協力も予定している」とも。
営業時間は9時~20時。