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つくば市内で筑波大学発宇宙ベンチャー「ワープスペース」が実証試験

ワープスペースの社長常間地悟さん(右)

ワープスペースの社長常間地悟さん(右)

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 筑波大学発宇宙ベンチャー企業の「ワープスペース」(つくば市吾妻2)が4月、地上で光空間通信の実証試験を行う。実験予定地はつくば市内。

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 100キロ以下の小型衛星を使った宇宙空間での光通信ネットワークの実現に向け、研究開発に取り組んでいる同社。社長の常間地悟さんは「宇宙旅行が市販されるなど、宇宙がより身近な存在になっていく。そうなれば多くの宇宙機が空間で活動するための安定的な環境が必要」と話す。

 「現在の技術では、情報を取得しても十分にデータを送る通信環境ができていない。そのためのインフラを作る事業」とも。「大量のデータがやり取りできると、地球を丸ごとリアルタイムに観測することが可能になる。例えば大規模のチェーン店の駐車場に車が何台停まっているかなどの情報を瞬時に捉え、ビジネスに生かしたり、アフリカやアジアなどの天気予報の精度も高くしたりできる。実は生活に密接につながっている身近な技術」と説明する。

 つくばに拠点を構える理由として、「空港にアクセスがよかったり、空が広かったりといった環境はもちろんだが、街に支えられていると心から感じている。つくば市や茨城県がスタートップや宇宙ビジネスをサポートする体制があり、市民の理解や応援そのものと感じている」と常間地さん。

 昨年はアートと宇宙のコラボイベントなどを開催した。「産業やビジネスとして宇宙を見ている人はまだほとんどいない。宇宙とは関係のないものをきっかけに親しんでもらいたかった。今後も企画は継続していきたい。宇宙のインフラは一国、一企業レベルで作れるものではない。みんなが参加して作っていける仕組みや空気感も大事。ようやく事業の実現可能性が見えてきた今のタイミングで、関わる人を増やせれば、成長を見届けるという一番うれしい瞬間を共にできる」と期待を寄せる。

 「人工衛星を打ち上げるまでに2年や3年といった時間がかかり、その間はビジネスとしては成り立たない。長い目で応援してくれるような関与者を増やしたいとずっと考えていた」と、4月の実験に向けてクラウドファンディングでの資金調達も行う。常間地さんは「クラウドファンディングは自分たちがやっていることをたくさんの人に理解していただくためのきっかけになれば」と意気込む。

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