つくばで子育てコンサルとして活動する鷲田美加さんが、絵本「はらぺこミミの世界ごはん」の制作費用を調達するためのクラウドファンディングに挑戦している。
絵本は、主人公ミミが世界を旅する中で出合った各国の料理を紹介する物語。鷲田さんが原作、文章を担当し、挿絵はチョークアーティストのRIKAさんが描く。「食育の教材としても使えるように」と各国の料理のレシピも絵本の中に描かれる。
鷲田さんは「元々料理の先生をしていたこと、絵本の読み聞かせをしていたこと、バックパッカーをしていたこと。なぜか全部が絵本につながっている」と語る。
物語は、世界40カ国を1年かけて巡った体験から着想を得た。各国の郷土料理のレシピ本を収集し、現地の人に教えてもらうなどしてレシピを学ぶ中で、「その土地の食事が一番うまい」と気付き、「各国を紹介するレシピ本を作りたい」という思いが芽生えるも、帰国後は子育てに追われ「そのことは頭の隅に追いやっていた」という。2017年、チョークアーティストRIKAさんの絵に出合い「見た瞬間に、この絵とレシピで絵本を作りたいと思った」と、RIKAさんに挿絵の担当を打診し、意気投合。4人の仲間と製作チームを結成した。
「思っていたより費用が必要」とクラウドファンディングに挑戦する。「やりたいと思うことがあったら、まずはやってみる」という姿勢で、日々支援者巡りを続ける。
絵本製作について、「絵本を作るには、要素を削ぎ落とさなければならない。その一方で、絵を描いてもらうためには、たくさんの背景や情報をすり合わせる必要がある。想像の何倍も大変な作業だった」と苦笑する。RIKAさんは「一切妥協がないように、思ったことはどんどん伝えながら作っている」と言い、「自分の作品集のように思っている。この絵本をきっかけにチョークアートが広まれば」と期待を込める。
「旅の中で、たくさんの方に感謝するということを覚えた。外の世界を知って、改めて日本の良さにも気付けた。そういったことを、絵本を通して伝えたい」と思いを語る。
絵本出版後は、「絵本のレシピで料理を作り、実際に食べるワークショップや、絵本の読み聞かせもしたい。まずはクラウドファンディングを達成して、12月に絵本を出版する予定」と意気込む。
クラウドファンディングは7月13日まで。