土浦市立博物館で「機織り」展-国指定文化財の麻布が里帰り

土浦市立博物館の機織り機と機織りの様子

土浦市立博物館の機織り機と機織りの様子

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 土浦市立博物館(土浦市、TEL 029-824-2928)で1月7日、同館「はたおり教室」20周年を記念した特別展「暮らしをささえる女性たち-紡ぐ、織る、仕立てる、繕う」が始まった。

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 見どころは法隆寺奈良国立博物館から里帰りしている国指定重要文化財の麻布「中家郷の調布」。1260年前に中家郷(現在の土浦市南部)で織られ、その後、奈良の都に運ばれ法隆寺に納められたもの。同館の萩谷良太さんは「古代の布が現存すること自体が希少で、織り出された地元へ戻ることは大変珍しい」と話す。

 会場では、土浦周辺で使われていた農家自家用の機織り道具、機織り教室卒業生の手織り木綿などを展示。残された衣類と機織り技術を通して、女性が糸を紡ぎ着物を仕立てていた当時の生活も紹介する。

 裂き織り綿の種とり体験(毎週土曜10時~15時)、機織り実演(1月27日、2月5日・17日14時~)、ミュージアムトーク(1月22日、2月5日 10時30分~)などのイベントや、「農家にみる衣料のまかないと管理」「農家のはたおりを伝える」「中家郷の調布1260年ぶりの里帰り」をテーマにした記念講演会も予定。

 「当展が、震災からの復興に向けて、現代の私たちの生活を見直すきっかけになれば」と萩原さん。「今後も機織り体験の機会を設け、機織りの伝承活動を行っていく」とも。

 開館時間は9時~16時30分。月曜休館。 入館料は、一般=105円 小中学生・高校生=50円。土曜無料。2月19日まで。

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