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牛久のアーティスト、ホビー賞受賞 「おっきなおっきな紙芝居」、故郷の記憶に

おっきなおっきな紙芝居

おっきなおっきな紙芝居

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 牛久で活動するアーティストのなるさんが、自身の取り組み「おっきなおっきな紙芝居」で4月26日、200組以上の応募の中から、ホビー賞文部科学大臣賞を受賞した。同賞は一般社団法人日本ホビー協会が主催。今年で29回目。

 なるさんの活動は2014年、地域おこし協力隊(常陸太田アーティスト・イン・レジデンス)として始まった。「茨城県で一番大きな面積の常陸太田市の子供たちと一つの作品を作ろう」と地元の名産である和紙を使い、ワークショップを重ね、紙芝居を制作してきた。サイズは1100ミリ×800ミリと、通常の紙芝居よりも大きい。

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 同賞を受賞し、「私以上に私のことをよく見てくれている方が多く『こつこつ活動してきたことが認められてうれしい』と喜ぶ声も」と話す。

 同市内での活動について、「当初から『こども』と『絵本』を活動の軸にと決めていた。そこで、『昔話』で何かできないか」と調査を開始。約30年前に昔話が本となって各家庭に配布されており、「昔話を読むと、その土地が分かる」と気付いた。「昔話は当時の子どもたちにとって生きた教科書。地域に残すべき」と思い、「そんな話が、本棚にしまいっぱなしではもったいない」と、「私の表現する昔話の作品で興味を持ってもらい、地域を知るきっかけになれば」と紙芝居を作り、小学校で読み聞かせを始めた。

 活動について、「外に出た子どもは、その土地に残るか、地元に戻るかの選択がある。故郷に戻らなかったとしても、私のワークショップや作品作りを思い出し、温かな記憶として、彼らの背中を押したり、心に残したりすることができれば」と語り、任期満了後の今も続けているのは「楽しいから」と言い切る。

 「常陸太田の方々はとても温かく居心地が良い」と定住も考えた。「ただ、居心地が良い中で暮らすのではなく、『アーティスト』であること、その先に『絵本作家』になることが私の目標」と、地元牛久市に戻り、月に数回常陸太田に通うという今のスタイルに。「常陸太田と牛久、どちらも大好きで大切。この2つのつながりに私らしく関わっていけたら」

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