つくばの魅力を発信する「勝手につくば大使」小村政文さんが発行するフリーペーパー「ツクバ人間」が、「日本タウン誌・フリーペーパー大賞2019」にエントリーしている。
同大賞は全国各地のタウン誌やフリーペーパーを多彩な視点から審査し、評価の高い媒体を選定して表彰する。今回は全国47都道府県から選ばれる読者投票部門に同誌がエントリー。これまで2回行われた中間発表では100媒体中、2位、4位という結果に。
同誌を設置してもらうため訪れたつくば市役所で、職員から同大賞へのエントリーを勧められ、挑戦することに。「こんな賞があることも知らなかったが、やるからには全力でやりたい」と、同部門での1位を狙う。第2位から4位になったことについては「逆転劇を演出するための導きだと思う」とポジティブに捉えているという。
同誌は小村さんが作る3冊目のフリーペーパー。「あまりにもつくばが好きすぎる」ため「勝手に」つくばの情報をブログで発信する活動を2015(平成27)年11月1日に開始。現在も継続し、飲食店などを取材しその商品に込められた思いなどを記事にしている。同誌ではつくばの飲食店店主同士の対談や50歳以上の女性を取り上げる「美熟女図鑑」といったコーナーがあり、スポンサーページも顔が分かるように作成するなど、「人」に焦点を当てている。
フリーペーパーでの発信にも拡大した理由について「お世話になっていた先輩から神奈川県秦野市のフリーペーパー『ココハダ』を紹介されたことがきっかけ。ウェブ上のメディアでは感じられない、確かに『もの』があるということの強さを感じた」と話す。同誌作成中に、前号を見た取材先の店主が「普段は取材を受けないが、小村さんの写真がすてきだから」と掲載を快諾したこともあったという。「スマホやパソコンの画面にはない、A4サイズのフリーペーパーだからこその力がある」と語る。
「この読者投票だけは、自分の努力で何とかなる部門だと思っている」と言い、塾へプレゼンしに行ったり、同誌を設置しているお店に応援のお願いするチラシを配布しに行ったりし、「フリーペーパーを作った後もなぜか毎日駆けずり回っている」と笑う。「この賞が応援してくれるきっかけになれば」
「勝手にやっているので誰にもダメ出しされない。『うそだろ』と驚かれるくらいのものが作りたい」と意気込む。「つくばはいい町。だから本当は独り占めしたい」と本音をこぼすが、「つくばの魅力が広がるならどんな手段でもいいと思っている。ブログやフリーペーパーはその一つ」と語る。
読者投票は11月8日まで。