TSUTAYA LALAガーデンつくば店(つくば市小野崎)で、8月1日から「うちの子が大好きな絵本」フェアが開催される。
同企画は、6月から7月の1カ月間、ツイッターとインスタグラムで「うちの子どもはこの絵本を夢中になって読んだ」「何度も読み聞かせをせがまれた」といった、実体験のある絵本を募集した。応募冊数は50冊に及び、その中から20数冊を選び、投稿されたエピソードとともに販売する。現在も、ハッシュタグ「#うちの子が大好きな絵本」で検索すると投稿を見ることができる。
同店でのSNSとの連動企画は初。広報の数原里恵さんは「現在の状況では店に集客しづらい。それでも本に触れてほしいと企画した」と言い、「LALAガーデン店のメイン客層は親子連れ。そこに伝われば」と企画を思い付いた。数原さんは2年前まで同店の店舗に勤務しており、「店の雰囲気が想像しやすかった」と話す。「絵本は種類が多く、選ぶのが難しいジャンル。子どもがどんな本を好きになるかは、経験がないと分からないことも多い」と言い、「単純な本のレビューよりも、誰がどういう風に読んでいるのかというエピソードがあると面白い。手に取る人がイメージしやすいお薦めの仕方で、子育て中のお父さんお母さんが本を選びやすくなるきっかけになれば」という思いを込めた。
同店店長の小松崎隆浩さんは「意外な絵本があったというよりも、エピソードを見ていくと、家庭でこんなふうに読ませているのかという発見が多く新鮮だった」と笑顔を見せる。小松崎さん自身も父親として、子どもにどんな絵本を選んだらいいか分からないときもあるという。「子どもができてから帰った実家にあった絵本がフェアのリストにあり、自分も読んでいたことを思い出した」と話し、「絵本は何年も何十年も読まれるもの。さまざまな世代から求められていると感じた」と力を込める。数原さんは、寄せられたコメントを見て「『からすのパンやさん』は母親が好きで家にあったと思い出し、感慨深かった」と振り返る。
「今までは店頭でのイベントが本の良さを伝えられる手段だったが、現在はフェアで紹介するというのが唯一の交流の場。SNSも活用した伝え方も良い切り口になった」と数原さん。「しばらく店に置いていなかったものもあり、掘り起こせてよかった。SNSだけでなく、動画などのコンテンツを使ってお客さまとつながる企画を今後もできれば」と意気込む。