
中高生を対象とした科学のアイデアコンテスト「つくばScience Edge 2025」が3月28日・29日、つくば国際会議場(つくば市竹園)で開催された。
同コンテストは、未来の科学者の育成を目的に2010年から始まり、今年で15回目。運営するJTB茨城南支店発表の情報によると、今回は国内79校、海外3カ国16校から、過去最多となる2262人が参加した。
会場では、オーラルプレゼンテーション、サテライトプレゼンテーション、ブースポスタープレゼンテーション、フロアーポスタープレゼンテーションの4ブースを展開し、参加者は世界で活躍する研究者、科学者の前で日頃の研究成果を報告した。
同会場のメインホールで行われたオーラルプレゼンテーションには、事前の書類選考で選抜された8チームが登壇。審査員の研究者や観客に向け10分間のプレゼンテーションを行った。文部科学大臣賞を受賞したのは、沖縄工業高等専門学校の神谷智喜さんによる「災害発生時の情報通信で命をつなぐアドホック通信型防災ヘルメット」の研究。神谷さんは「先日もミャンマーで大きな地震があった。ためらうことなく、世界に向けて防災ヘルメットについて発信していきたい」と話す。
会場ではこのほか、企業や研究機関、大学によるサイエンスワークショップも行われた。JAEAによる「核図表で見る原子核の世界~ニホニウムから宇宙の錬金術まで~」、東京理科大学による「自然災害を立体的に理解する模擬実験の組み立て方」など11講座を展開したほか、海外と日本の生徒による国際交流会も行われ、参加者たちは英語でコミュニケーションをとりながら親睦を深めた。