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つくばの研究所KEKでキャッチコピーコンテスト 「50周年を共に祝いたい」

1976(昭和51)年の様子。研究所の名称は「高エネルギー物理学研究所」だった

1976(昭和51)年の様子。研究所の名称は「高エネルギー物理学研究所」だった

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 高エネルギー加速器研究機構(以下KEK、つくば市大穂1)は、創立50周年を記念して「KEKキャッチコピーコンテスト」を開催している。

 30文字以内のキャッチコピーを1人何案でも投稿可能。最優秀賞は同機構の公式のキャッチコピーとして採用されるほか、優秀賞にも賞金が与えられる。審査員には同機構機構長や漫画家のニコ・ニコルソンさん、カブリ-IPMUの大栗博司さんなど7人を予定。広報室の松井龍也さんは「1年ほど前から知名度向上のためになにができるかを考えてきた中で、機構のキャッチコピーを作るという話が出てきた」と話す。これまでに「Keep Accelerating(加速を続ける)」というフレーズが50周年記念ステッカーなどに使用されてきたが「公式のキャッチコピーを作るのは初めて」。

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 同機構は素粒子物理学の研究所。1971(昭和46)年につくばで設立され、今年50周年を迎える。国内でも珍しい全長3キロに及ぶ大型の加速器を有し、ノーベル物理学賞受賞者の小林誠さんも同機構に所属する。素粒子物理学とは「万物の最小単位と思われている素粒子の振る舞いや様子を調べ、宇宙の成り立ちを研究する」学問。素粒子の衝突実験だけでなく、加速器から出る放射光を使った応用研究も行われる。「小さな分子構造を調べ、強くて滑らない燃費のいいタイヤに使われたりする」と松井さん。「はやぶさ」が小惑星イトカワの表面から持ち帰ったサンプルの分析も同機構で行わるなど「意外と知られていない話も多い」と話す。設立当初は「ゴルフ場の敷地に施設が出来たため、研究者はクラブハウスに寝泊まりしていた」というエピソードも。

 同機構の研究者は「他の研究所に比べて、純粋な人が多い印象がある。子どもの頃に誰しもが思うちょっとした疑問を、大人になっても本気で追い掛けている人が集まっている」と言う。「世の中には答えがある問題が多いが、答えがないと思われがちな問いに本気で取り組む人がたくさんいることを知ってほしい」と力を込める。

 コンテストについて、「まずは50周年ということを知ってもらい、節目としてファンや市民のみなさんと共にコピーを作る気持ち」と意気込む。採用されたものは「次の50年に向けて使う。未来を前向きに捉えられるようなコピーだとうれしい」と話す。「50年も歴史があるので、さまざまなエピソードや研究結果、YouTubeチャンネルやSNSも参考にしてほしい。最近は暗いニュースが多いが、せっかくそんなタイミングで大々的に祝い事ができる。楽しみながらポジティブに参加をしてもらいたい」と呼び掛ける。

 応募は2月20日まで。