学ぶ・知る

つくばの研究所NIMS、今年もオンラインで一般公開 「材料の力で希望を」

今年のNIMS内ツアーのイメージ

今年のNIMS内ツアーのイメージ

  • 5

  •  

 物質材料研究機構(NIMS)(つくば市千現1)が5月23日、「ウェブde NIMS一般公開」をオンラインで開催する。

[広告]

 LEDに使われる蛍光体といった材料に特化した研究が行われる同機構。毎春、行ってきた研究所の一般公開をオンラインで行う。テーマは、「難局。材料で、打ち勝つ」。材料を料理に見立てた毎年恒例の企画「NIMS\たぶん/3分クッキング」や研究者に素朴な疑問を質問できる「お悩み相談室」、参加型の実験ショーなどを予定し、同機構広報室の中道康文さんは「材料の魅力に触れる企画が満載」と自信をのぞかせる。

 当日のゲストには、芸人でありながらも科学の魅力を伝えるサイエンスコミュニケーターの黒ラブ教授さんや「コマ博士」としてメディアでも活躍する山崎詩郎さんを迎える。同機構が力を入れてきた2022年に行われる世界最小のカーレース「国際ナノカーレースII」の参戦発表会見も行う予定だ。

 昨年のイベントは、3万8000人が視聴した。今年は6時間の生配信をユーチューブとニコニコ動画を駆使することで、3チャンネル同時配信にする。配信では、スタジオで実験ショーなどを行う「メインスタジオチャンネル」、「実際の研究室が見たい」という意見が多数寄せられたことから企画された「突撃!ツアーチャンネル」、原子1個1個を動かして絵を描く「原子のアトリエチャンネル」を展開する。

 中道さんは一般公開の魅力を「その日その場所だけで味わえるライブ感や何が起こるか分からないドキドキ感、同時多発的に楽しそうなイベントが行われるお祭り感にある」と言い、「それらを活かし、オンラインであっても視聴者と共に楽しみたい。配信に関しては手作り感があるかもしれないが、あくまで録画ではなくライブ配信にこだわりたい」と力を込める。昨年の経験から「北海道や海外からコメントがあり、遠方の人にも楽しんでもらえるのがオンラインならではの利点」とも。

 テーマに込めたのは。「材料の持つ力や魅力を知ってもらい、未来に希望を持ってほしいという思い」と中道さん。「コロナ禍で閉塞感が漂う中、NIMSが取り組む社会課題解決のための材料開発を紹介し、この閉塞感に正面から立ち向かいたい」と続け、「難しい状況であっても研究者たちは難題を解決できると信じ研究している。そんな研究者の姿勢や科学の力を伝えられれば」と意気込む。

 10時~16時30分。参加無料。ユーチューブとニコニコ動画で配信する。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース